2015/01/25

不眠症の原因と対策

takehiro

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こんにちは、ギターのTakehiroです。
今回は不眠症に関してまとめてみたいと思います。

不眠症とは書いて字のごとく、眠れない症状のことです。
だいたいの場合、ストレスが原因だとか、諸々自分の中で理由をつけて処理しがち。

今回は、科学的な視点から不眠症を紐解いて行こうと思います。


突然ですが、ホルモンという言葉を聞いたことはありますか?
難しい話を抜きにすると、身体や精神をコントロールするのに必要な体内物質のことです。

ホルモンは実に様々な種類がありますが、その中に睡眠ホルモンと呼ばれる、睡眠に関わるホルモン「メラトニン」が存在します。

メラトニンが不足すると入眠が難しくなり、いわゆる「寝付けない」状態になったり、ちょっとした物音、光などで中途覚醒を起こし、いわゆる「変な時間に起きて目が覚めちゃった」状態になったり。
メラトニン不足は睡眠の妨げに直結します。


裏を返せば、不眠のだいたいはメラトニン不足が原因とも言えます。


では、なぜメラトニンが不足するのでしょうか?
だいたいは次の4つのケースに分かれる、もしくは複合します。


①メラトニンの材料が足りない
②メラトニンを作りにくい環境
③メラトニンが眠るタイミングで出ない
④化学物質による抑制


①メラトニンの材料が足りない
まず①ですが、そもそもメラトニンは食べて摂取するものではなく、体内で作り出すものです。が、その材料は体内で作ることができず、食事に頼ることとなります。

主な材料は必須アミノ酸のひとつ、「トリプトファン」です。
これは肉類や赤身の魚に多く含まれますが、このトリプトファンがそもそも不足していると、当然メラトニンを作ることができません。

不足、と一言で言っても、これまた2パターンの不足の仕方があります。

⑴食事で摂取できていない
⑵他のことに使ってしまった

⑴の食事で摂取できていない、というパターンは男性の場合あまり無いかもしれません。
例えばカツオの刺身ですと3切れも食べれば1日の必要量に届くので、あまり意識しなくても摂取できていることが多いですね。
女性ですと、ダイエット中であったり、元々食が細い方なら摂取不足、というのも考えられるかも。

⑵の、他のことに使ってしまった、ですが、これはかなり起こりやすいパターンです。
この記事を読んでいる方でお酒を飲まれる方は多いと思いますが、お酒の成分であるエタノールは肝臓の機能で酸化され、アセトアルデヒドという毒性を持った物質になります。(余談ですが、飲み過ぎて頭痛くなるのはアセトアルデヒドの毒性にやられている状態です。)

このアセトアルデヒドをさらにもう一度酸化させて酢酸(ようはお酢です。)にして無害化するためには、ナイアシンという物質を使用します。
このナイアシン、これまた材料がトリプトファンなのです。

つまり、お酒を飲むとナイアシンを使うのでメラトニンの材料であるトリプトファンが減ってしまうのです。
お酒を多めに飲んだ日は寝付きが悪かったり、次の日はやたら早く目が覚めたりしませんか?
これは、この辺りにも原因があったりします。


②メラトニンを作りにくい環境
さて、お次は②の環境面です。
簡単に言うと、メラトニンは暗いところで作られる傾向にあります。
メラトニンと対をなすホルモン「セロトニン」は覚醒ホルモンと呼ばれ、意識をハッキリ覚醒させるホルモンです。
セロトニンもまたトリプトファンから作られる、、、というより、明るいところではセロトニンが作られ、暗いところではメラトニンが作られる、といった感じです。

すなわち、明るい環境下ではメラトニンではなくセロトニンが分泌され、熟睡できないのです。


③メラトニンが眠るタイミングで出ない
そして③、メラトニンが眠るタイミングで出ない、ですが、実はメラトニンは予約制で作られます。
「今メラトニン出すわ!」って感じではなく、「16時間後にメラトニンを出します」という感じです。
この予約のトリガーとなるのが日光で、日光を浴びてから14ー16時間後にメラトニンを分泌、眠気を誘います。
この予約システムにより、人間は24時間というサイクルで動くことができるのです。
ところが現代人は原始人ではないので、当然ながら職業によっては夜に起きて昼に眠ることになります。
そうなると、メラトニンの予約された時間と寝る時間が全く連動しなくなり、眠りが浅くなるのです。


④化学物質による抑制
最後は④、化学物質による抑制ですが、カフェインなどを摂取するとメラトニンの分泌が抑制されることがわかっています。
カフェインを取ると目が冴える、というのはこういうことなんですね。


さて、長くなりましたが、まとめると次のようになります。


・食生活を改善する
・お酒をなるべく控える
・寝る時は部屋を暗くする
・昼夜逆転しない
・寝る前にカフェイン等は取らない


よくホットミルクが効く!など、「これが効くよ」というのは見ますが、「これやったらアカンで」というのをまとめてみました。

ぜひとも不眠の方は実践してみて下さい!


尚、不眠症の方は摂取すべきトリプトファンが健常者の約5倍になります。
これがどの程度かというと、1日納豆5.5パックです。
トリプトファンを多く含む食べ物は調べればすぐわかるので、気になる方はぜひ調べてみましょう。


それでは!


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